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'''河村 参郎'''（かわむら さぶろう、[[1896年]][[10月7日]] - [[1947年]][[6月26日]]）は、[[日本陸軍]]の[[軍人]]。最終階級は陸軍[[中将]]。1924年に[[陸軍大学校]]を卒業し、1925年[[陸軍省#軍務局|陸軍省軍務局]]付となる。1928年から陸軍派遣学生として[[東京帝国大学]]で学び、1931年から[[フランス]]に駐在。1934年軍務局付兼[[対満事務局]]事務官。1936年には[[二・二六事件]]の[[軍法会議]]判士を務めた。[[1938年]]、[[北支那方面軍]]参謀。1941年、[[歩兵第9旅団]]長として[[マレー作戦]]に参加。1942年[[昭南警備隊|昭南警備]]司令官として[[シンガポール]]市内の[[シンガポール華僑粛清事件|粛清工作]]を指揮。同年12月、[[印度支那駐屯軍]]参謀長。1947年4月に[[イギリス軍シンガポール裁判]]（華僑粛清事件）で死刑の判決を受け、同年6月にシンガポール・[[チャンギー刑務所|チャンギー]]で刑死。死後、[[辻政信]]の編により遺著『十三階段を上る』が刊行された。

==経歴==
[[石川県]]出身。旧[[加賀藩]]士・[[大尉|陸軍大尉]]、鈴木知康の息子として生れ、教員・河村寛二の養子となる。<ref>出典？</ref>

[[陸軍中央幼年学校予科]]、[[陸軍幼年学校|同校本科]]を経る<ref>出典？</ref>。

1917年（大正6）5月、[[陸軍士官学校]]を卒業（29期）<ref>出典？</ref>。

同年12月<ref>出典？</ref>、歩兵少尉に任官、[[歩兵第6連隊]]付となる{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1921年（大正10）中尉{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1924年（大正13）12月、[[陸軍大学校]]を優等で卒業（36期）<ref>出典？</ref>{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1925年（大正14）12月、[[陸軍省#軍務局|陸軍省軍務局]]付{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1926年（大正15）大尉{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

軍務局課員などを経て[[陸軍兵器本廠]]付となる<ref>出典？</ref>。

1928年（昭和3）4月から1931年（昭和6）3月まで、陸軍派遣学生として[[東京帝国大学]]法学部政治学科で学んだ<ref>出典？</ref>{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1931年（昭和6）少佐。同年9月から[[フランス]]に駐在（1934年1月まで）{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1933年（昭和8）12月、[[歩兵第23連隊]]大隊長となる{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1934年（昭和9）軍務局付{{Sfn|大西|1977|p=124}}兼[[対満事務局]]事務官<ref>出典？</ref>。

1936年（昭和11）中佐{{Sfn|大西|1977|p=124}}。同年3月から7月まで、[[二・二六事件]]の[[軍法会議]]の判士を務めた<ref>出典？</ref>。

1937年（昭和12）4月、軍務局軍務課員<ref>出典？</ref>。

1938年（昭和13）[[北支那方面軍]]参謀、大佐{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1939年（昭和14）軍務課長{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1941年（昭和16）[[歩兵第213連隊]]長{{Sfn|大西|1977|p=124}}。同年10月<ref>出典？</ref>、陸軍少将に進級し、[[歩兵第9旅団]]長に就任。同年12月、[[マレー作戦]]に参加。{{Sfn|大西|1977|p=124}}

1942年（昭和17）2月、[[昭南警備隊|昭南警備]]司令官として、[[シンガポール]]市内の[[シンガポール華僑粛清事件|粛清工作]]を指揮{{Sfn|大西|1977|pp=68,124}}。

同年12月、[[印度支那駐屯軍]]参謀長となり、1944年（昭和19）に駐屯軍が[[第38軍 (日本軍)|第38軍]]に改編された後も引き続き参謀長を務めた{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1945年（昭和20）3月、陸軍中将に昇進。[[陸軍兵器本廠]]付{{Sfn|大西|1977|p=124}}。同年7月、[[第224師団 (日本軍)|第224師団]]長に就任し、編成中に[[広島]]で終戦を迎えた<ref>出典？</ref>{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1945年9月、[[中国軍管区 (日本軍)|中国軍管区]]参謀長に就任し、[[中国復員監部]]総務部長、中国復員監を歴任した<ref>出典？</ref>{{Sfn|大西|1977|p=124}}。

1946年（昭和21）9月、[[シンガポール華僑粛清事件]]の戦犯容疑で逮捕。

1947年（昭和22）4月2日、[[イギリス軍シンガポール裁判]]で死刑の判決を受け、同年6月26日、シンガポールの[[チャンギー刑務所]]で刑死{{Sfn|大西|1977|pp=112-114,119-120}}。

== 親族 ==
（出典？）
* 長兄 鈴木実（陸軍[[軍医]]少将）
* 次兄 [[鈴木重康]]（陸軍中将）

== 著書 ==
*{{Aya|河村|year=1952}} 河村参郎『十三階段を上る』亜東書房、{{NDLJP|1659774}}{{閉}}
*辞世の句「皇軍の 命つつしみ もののふの 心静けし 永遠の旅路は」{{Sfn|大西|1977|p=124}}

===評価===
{{Harvtxt|大西|1977|pp=73-74}}によると、河村は、集団検問による選別者を（取り調べや裁判をせず）即時に殺害することに反対していたといい、遺著『十三階段を上る』の中でも、当時の第25軍参謀長・[[鈴木宗作]]に意見したが「軍司令官（[[山下奉文]]）が決定したことだ」と言われ、軍命に服さざるを得なかった、と記している。同書中で河村は、参謀長が（当時第25軍作戦参謀主任だった[[辻政信]]らの強硬意見を斥けるように）軍議を指導していれば、と愚痴がないわけではないが、今更それをいってもしようがない、と記している{{Sfn|大西|1977|pp=78-79}}。

==付録==
=== 脚注 ===
{{Reflist|20em}}

=== 参考文献 ===
* 河村の著書については[[河村参郎#著書]]を参照。
* [[秦郁彦]]編『日本陸海軍総合事典』第2版、[[東京大学出版会]]、2005
* 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001
* 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981
*{{Aya|大西|year=1977}} 大西覚『秘録昭南華僑粛清事件』金剛出版、{{JPNO|77032906}}

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[[Category:1896年生]]
[[Category:石川県出身の人物]]
[[Category:日本陸軍の軍人]]
[[Category:陸軍派遣学生]]
[[Category:駐在武官]]
[[Category:二・二六事件の人物]]
[[Category:華僑粛清]]
[[Category:日本軍進駐下のインドシナ]]
[[Category:BC級戦犯]]
[[Category:刑死した人物]]
[[Category:1947年没]]